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さいたま市にお住まいの40歳以上の方は年に1回1,000円で内視鏡検査(胃がん検診)を行うことができます。あわせてピロリ菌の検査も可能ですので、お気軽にご相談ください。
経鼻内視鏡検査について
経鼻内視鏡は先端部が約5mmという細さで、鉛筆よりも細い内視鏡です。
鼻とのどに麻酔をした後に、鼻からスコープを挿入して、食道、胃、十二指腸を観察します。
口からの内視鏡を受けて、「おえー」となった方も、鼻からの挿入では嘔吐反射がおきにくいので、楽に検査を受けられるケースが多くあります。口からの検査と比べて、苦痛が格段に少ないというのが、経鼻内視鏡の特徴です。
また、検査の途中でも会話が可能ですので、気分を告げたい時、質問をしたい時など、医師と自由にお話ができます。
経鼻内視鏡は予約制です。興味のある方はお気軽にご相談ください。
こんな症状でお悩みではないですか?
胃のいたみ、胸やけ、もたれ感、便秘、下痢、便秘と下痢の繰り返し、腹部のガスのたまり、膨満感・・・・などなど。
下記の診断、内服により改善するケースも多くあります。
どうぞ、お気軽にご相談ください。
内視鏡検査でわかる病気
胃がん
胃がんの発症リスクは、50歳以上の男性が高い傾向にあり、ヘリコバクター・ピロリ菌による胃炎にかかった人がかかりやすいとされています。現在の医療では、早期の段階(炎症が胃の粘膜下層にとどまっている状態)で発見されれば、多くの場合、手術治療が可能です。なお、粘膜下組織にまでしか浸潤しておらず、リンパ節への転移がない段階の場合、内視鏡で治療できるケースもあります。
ただ、早期の段階では自覚症状が出にくく、見つけるためには胃の内視鏡やレントゲン検査などが必要となります。そのため、定期的に健診を受診するのがおすすめです。
胃潰瘍
胃潰瘍とは、胃の粘膜にできた傷が進行し、壁の内側にくぼみ状の傷ができている状態をいいます。何らかの理由で胃の粘膜が傷ついた後、胃酸などよって穴が開き、粘膜の下層や筋層などにまで達することで生じます。
ピロリ菌といって、幼少期から胃の中に住みつき、持続的に胃の粘膜を障害する菌や、鎮痛解熱薬であるNSAIDの服用などが原因として考えられています。そのほか、胃腸炎などに伴う細菌・ウイルス感染、刺激物の過剰摂取、暴飲暴食、過労、ストレスなども原因となり得ます。
主な症状は、お腹のあたりの違和感・不快感などです。具体的には、上腹部や背中の痛み、胃もたれ、吐き気、膨満感などです。潰瘍から出血すると、吐血したり、便が黒くなったりすることもあります。
症状などから胃潰瘍や上部消化管の病気が疑われた場合、血液検査、胃透視(バリウムを飲み、レントゲンで胃の中を撮影する検査)、胃カメラなどを行い、潰瘍の病変を直接確認することで診断を裏付けします。
十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍とは、何らかの理由で胃酸が過剰に分泌され、それによって十二指腸の粘膜が傷つき、深い傷になっている状態をいいます。十二指腸とは、胃と小腸の間に位置する消化器官の一つで、指を12本並べたくらいの長さがあります。
症状としては、上腹部(みぞおちのあたり)の疼痛(うずくような痛み)、消化管壁から出血している場合は下血や吐血、貧血などが現れます。潰瘍が進行すると、十二指腸に穴があく(穿孔/せんこう)や腹膜炎を起こしてしまうこともあるので、早めの検査・治療をおすすめいたします。
経鼻内視鏡検査の流れと注意点
検査前日
- ●夕食は8時頃までに済ませ、9時以降は何も食べないでください。
とってはいけないもの:繊維質の多いもの(生野菜、つけもの、わかめ、こんにゃく)、果物のたね - ●水分制限はありませんが、アルコールは避けてください。
飲んで良いもの:水、お茶、スポーツドリンク など -
●普段から、夕食後または就寝前に薬を服用している方は、いつもと同じように服用してください。(中止が必要な薬剤がある方はその指示に従ってください。)
検査当日
朝:
- ●食べ物、飲み物はとらないでください。
適度な水分(コップ1杯の水またはお茶)は飲んでも構いません。 - ●高血圧や心臓病の薬を服用されている方は、朝起きたらすぐにコップ1杯程度の水で服用してください。
- ●インスリン注射または血糖降下剤を服用している方は、検査日朝は服用しないでください。
- ●楽な服装でご来院ください。
きつい下着やコルセットなど腹部をしめつけるものは控えましょう。
検査前:
- ●メガネを外して、ベルトとズボンのボタンはゆるめます。
- ●義歯(入れ歯)は外していただきますのでご了承ください。
- ●検査を受けるための準備を行います。
- ・血圧を測ります。
- ・胃をきれいにする薬を飲んでいただきます。
- ・鼻の通過をよくする薬を点鼻し、鼻の中を麻酔します。
検査中:
- ●鼻から内視鏡を挿入して食道・胃・十二指腸を観察します。
- ●気持ちを楽にして検査を受けましょう。
- *目を軽く開けましょう。
- *のどと肩の力を抜きましょう。
- *口の中にツバがたまったら飲まないで出しましょう。
- ●病変が見つかった場合は組織を取って検査することがあります。
検査後:
- ●1時間経った後、水を飲んでむせないことを確認して飲水、食事を開始してください。
- ●生検を行った方は検査2時間後に、むせないことを確認して食事を開始してください。
- ●激しい運動は控えましょう。
- ●吐き気や腹痛、黒い便(タール便)が生じた場合には至急連絡してください。
- ●辛いもの、飲酒、コーヒーなどは5日間控えてください。
次のような方はお申し出ください
・心疾患、脳血管疾患等を患っている方、または患ったことのある方
・血液が固まらないようにする薬、血液をさらさらにする薬を服用されている方
(ワーファリン、パナルジン、バイアスピリン等)
何か心配なことがある場合、あらかじめ当院までお電話くださりますお願い申し上げます。
お仕事のご都合で、予約の日時に来院できない場合は、お早めにご連絡ください。
ピロリ菌
ピロリ菌とは
ピロリ菌とは、胃の粘膜に住みつく細菌の一種です。
通常の細菌は胃の中に住みつくことができないのですが、ピロリ菌は酸を中和する酵素を持っており、体のまわりにアンモニアを発生させることで胃酸から身を守ることができます。この酵素が胃の粘膜に障害を起こし、慢性胃炎、胃潰瘍、胃がんなどの病気の原因になると考えられています。世界保健機構(WHO)は1994年にピロリ菌が胃がんの危険因子であると発表しています。
60歳以上の約6割の人がピロリ菌に感染しているとも言われています。感染経路ははっきりと特定されておらず、誰もが感染の可能性があります。感染しただけでは特に症状はあらわれないことがほとんどですので、検査を行うことが大切です。
こんな方はピロリ菌検査を受けましょう
- □胃の調子が良くない
- □胃薬をよく服用している
- □胃炎である
- □胃がん家系で心配である
- □胃や十二指腸潰瘍になったことがある
検査で「ピロリ菌」の存在が確認されたら、ピロリ菌の除菌を行います。除菌の年齢や胃がんの進行具合によって影響は異なるので一概にはいえませんが、長年ピロリ菌の除去がなされていない胃粘膜では、胃がんになってしまう可能性は高まるでしょう。
これまでピロリ菌除菌の保険適用範囲は限られていましたが、2013年2月より拡大され、症状が軽い方でも保険で除菌治療が受けられるようになりました。胃潰瘍、胃炎などの胃の病変が内視鏡により認められ、ピロリ菌の存在が検査により確認できれば、健康保険で除菌が可能です。